医学研究に変化が起きつつある

 英国のプリストル大學のチームは、1950年から1998年までの膝の関節炎の治療に関する研究発表を再検討した。これはデータベースや図書館や引用文献目録と共に、国際骨関節炎研究協会の会員たちに対するアンケート調査の結果を使って行われた。
 
 この研究で調べようとしたのは、消費者(一般大衆)からの要求の変化によって、治療に何らかの新しい傾向が生じたかどうかである。調査したのは、治療のタイプ、その方法論、そしてもちろん、それぞれの研究発表が示す治療結果と結論を調べたのだが、また同時に、その研究のための資金がどこから出たか、研究者はどんな系列に属しているかも調べた。その結果分かったことは、物理療法や専門家による健康指導、そして代替・補完療法に関する実験が最近増えていることであった。
 
 何も驚くべきことではないが、大部分の研究が薬物を使っており(59.1%)、外科関係が25.6%あった。
 研究論文の94.1%がポジティブな結果を報告していたが、経口薬に関する研究が、それ以外のものよりも、効果ありとされた率が有意な程度に高かった。
 さらに、産業界からの資金によって行われた研究の方が、そういう商業的資金なしで行われた研究よりも、ポジティブな結果を得ている率が高かった。
  
 この研究論文の著者たちは、結論として、この研究ではカバーしきれない部分があったかもしれないと言いつつも、研究者たちは消費者の要求の増大に従って、より新しい医学的アプローチを実験し始めていると述べている。
 
 商業的資金を得て行われた研究の方が、なぜポジティブな結果を示す率が高かったかについては、使用された薬の有効性以外の理由は何もあげられていないが、実はこれは他の分野の医学研究において、以前から疑問視された問題である。だから研究者の所属や研究費の出所を含むこのような調査は、医学研究の成果の客観性をチェックするための手段として今後も有効と思われる。(The Times)


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