医薬特許に関する難題 / 貧者の薬

日本政府は新たな難題に立ち向かうことを決定した。それは自国の有機資源に対して国はどういう権利を持つかという問題である。
 
 例えばフィリピンは1996年から、自国の植物や動物資源に対する外国の利用を制限した。またインド政府は、インド産のスパイスを使って薬を作る方法について特許を取ろうとした米国の研究者と法廷で争い、そのスパイスはもともとインドで伝統的に薬として使われていたという理由で勝利を収めた。
 
 今後日本政府が発展途上国と話し合いに入らなければならない問題としては、研究から得られる利益をその国とどう分け合うか、熱帯雨林に立ち入る入園料、現地の人が持っている知識や情報の価値をどう評価するか、そして何よりも特許権の分かち合いという問題である。
 
 現在のところ、この分野に立ち入っているのは、日本企業としてはマレーシアで営業している藤沢薬品だけである。全世界的な生物多様性条約(1993年)では、自国の領土内の資源に対する権利はその国にあり、先進国の開発によって世界の貧しい国々が搾取されるのを避けるために、自国の資源の利用を制限する権利を持つと定めている。(読売)

・貧者の薬

 上の記事と関連するが、WTO(世界保健機関)は、米国政府主導で起こされた医薬特許に関する論争に直面している。
 
 発展途上国や健康問題の活動家たちは、現在の特許権が先進国やそれらの国の製薬会社に有利になっていることに懸念を持っている。薬の価格が不釣合に高いため、ブラジルのような国では、特許薬の成分を含んでいるが(それだけではない)より一般的な形になったものを現地生産しているが、米国はそれを不法行為だと主張している。
 
 WTOの決定待ちになっている問題点は、貧しい国々により安価に薬を提供することができるように、先進国での価格と発展途上国での価格とを分けるとか、絶対に必要な薬には資金援助するといった問題だが、特許権を拡大して伝統的に使われてきた民間薬にも特許を付与すべきか否かといった問題もある。(Japan Times)


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