薬物治療だけが有効なのではない

 米国では抗精神病薬のニューウェイブが起こって、一部の人たちから熱心に支持されているが、抗精神病薬が自閉症にも有効だというのが根拠のひとつになっている。リスペリドン(という薬)は、自閉症による「かんしゃくの発作、攻撃性、自傷」のコントロールに効果があると考えられている。しかしこの発表と同じ月に、ある児童の精神衛生の施設の別の専門家が、子供にリスペリドンを使用すると長期的な危険があり得ると警告した。現在米国では、50万人の子供が抗精神病薬を服まされているが、その多くが自閉症である。

しかし少なくとも大人の精神病には、非薬物的な方法も可能なようだ。インドの国立精神衛生神経科学研究所は、ヒンドゥー寺院に半年滞在することで、1ヶ月の薬物服用と同じ結果が得られたと発表した。研究対象はすべて成人で、妄想症、偏執症、統合失調症、躁うつ症などの患者だった。滞在の終わりの時点での検査による評価は、20%高くなっており、これは抗精神病薬による治療と比べられる結果である。「彼らに与えられたのは、自分の文化的な信仰に沿った脅えを感じない環境の中での、やさしく愛情のこもったケアと、回復への希望であった」と教授は述べ、これらの要素が患者の改善の原因だとしている。(Open Mind)

これはインド以外でもできることかもしれない(もちろん異なった文化のもとでは違ったやり方で)。日本では心の病気をオープンに認めることに対してまだ社会的な障壁があるが、実験する必要は大いにありそうだ。ちなみに日本の精神病の入院患者と、平均入院期間は世界最大である(そうした患者に対しては薬物治療しか行なわれていない)。

しかしこの態度に変化が起こりはじめている。日本精神神経科診療所協会の窪田彰氏は、非薬物的治療が、心の病に対する最初の有効なアプローチとして、またその後の精神科の外来治療として認められはじめていると言う。「精神病療法に対する偏見が薄らぐにつれて、かかりつけの医者に行っていた軽いうつ病や不眠症の患者が、精神科診療所に来はじめています」。そしてストレスと精神病の結びつきが知られるにつれ、若者たちの精神病に対する態度も変わりはじめているという。
(精神病に関する個人的なリストサーバーから)


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