會津正之
昭和12年12月生。会社員。著書:「秘の鎮魂歌――万葉集は何故編まれたか」伊村正之名著(八重岳書房)



Copyright (c)2001-2002
プルナマ国際ネットワーク 
All rights reserved.






直言曲成


直言曲成#1(00/06/03)

 未開人の部落――。集落がある。周りを生活の糧を得る森が囲んでいる。森からその先には足を踏み入れない。精霊や悪魔の棲む王国だから。
 意識としての人間社会を「三重の輪」に譬えると、内円は「普通の人間」が棲む所。中円は意識のグレーゾーン。そこに迷い込んだ者には、どこかおかしな部分が見え隠れする。外円は、「外側だけ人間だが、人間以下の人間」が棲む世界。
 このイメージのうえに、何千年に一度の事として、内円が突如広がった、としよう。
 この「新内円」の出現は、人間により高い霊性とより広い知性の可能性が与えられたことを示す。
 同時に、「旧中円を包んで、未だ防壁の弱い新内円」には、いままでにない病的な社会現象が先ず現れてくる。もっともらしい言説や運動が実は(外円)のものであったり、「人間でない人間」が堂々と活動しているかもしれない。
 
 このイメージで「いま」を捉えた時、「人間の形=人間」と見る所謂「人権思想」は既に歴史的役割を終えているように思える。
 この状況下での「法」は、人間を人間以下に堕す「力」から社会を守る城壁であるべきである。
 肉食獣は、草食獣の特に幼獣を狙う。私達は「凶々しい犯罪」が若年層に現れていること、かつその著しい伝播力に、もっと危機感を持っていい。
 その意味で、小田晋氏が紹介するニューヨーク市のジュリアーニ市長の挑戦は、よき事例である。(「諸君」2000/7月号)
 
 一方、意識の「内円」が大きく拡げられたということは、内円の更に「最内円」から発する高い意識の文化を、将来創造するであろう若人達が既に生まれており、マスコミの目の届かぬところで、黙々と勉学に励んでいる、ことでもあるのである。

Back | Next





専門書が探せる、買える、インターネット書店、専門書の杜

TOP現場ルポエッセイ,コラムLINKSMAIL